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第14回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~排水トラブル~

この記事では、給排水工事における起こりやすい排水トラブルの原因と対策、予防方法について、現場目線で詳しくご紹介します。

 

建物の快適性と衛生を支える給排水設備ですが、中でも「排水トラブル」は発生頻度が高く、居住者や施設利用者に直接的な影響を及ぼします。


◆ よくある排水トラブルの種類と原因

1. 排水管の詰まり

  • 主な原因:油脂・髪の毛・異物・スラッジの蓄積

  • 発生箇所:キッチン、洗面所、トイレ、洗濯排水口

  • 施工要因

    • 勾配不足による排水不良

    • 継手のズレによる流れの妨げ

    • 配管サイズの不適合

2. 悪臭の発生

  • 主な原因:封水切れ、排水管の破損、通気不良

  • 発生箇所:床排水口、トイレ、シンク下

  • 施工要因

    • トラップ未設置・未接続

    • 通気管不足または誤接続

    • 長時間の使用停止による乾燥

3. 漏水・水漏れ

  • 主な原因:パイプ接続部の劣化、施工不良、凍結

  • 発生箇所:床下、壁内、天井裏

  • 施工要因

    • シール不足(接着・ねじ込み)

    • 支持金具不足による配管たわみ

    • 配管保温の不備

4. 逆流・オーバーフロー

  • 主な原因:排水経路の閉塞、豪雨による公共桝の逆流

  • 発生箇所:低層階の排水口、マンホール、屋外桝

  • 施工要因

    • 非常用逆止弁の未設置

    • 排水経路の設計ミス

    • 枡の容量不足


◆ 現場でできるトラブル防止策

対策項目 実施内容
配管勾配の確保 最低1/100以上の勾配設計と実測確認を徹底
通気管の適切設置 トラップの封水を守るため、適所に通気管を設置
トラップの種類選定 床置き・Pトラップ・Sトラップなど用途に応じて適切に選ぶ
異物除去部材の設置 グリストラップ・ヘアキャッチャー・防虫網などの活用
保温と凍結対策 屋外配管や寒冷地では保温材+電熱ヒーター設置が有効

◆ メンテナンスの重要性

  • 定期点検:年1回以上の排水系統チェック(内視鏡検査含む)

  • 高圧洗浄:集合住宅や商業施設では定期的な清掃が推奨

  • 記録管理:トラブル発生履歴の記録と分析が再発防止に効果的


給排水工事における排水トラブルは、設計ミス・施工不良・使用上の管理不足のいずれか、または複合的要因で発生します。とくに「見えない場所」での施工が多いため、初期段階からの丁寧な施工と事後のメンテナンスが鍵を握ります。

 

 

T.S工業は新潟市に拠点を置き、水廻りのリフォーム・外構工事をメイン事業としております。

他にも、一般住宅新築関係、設備機器交換、各種メンテナンス関係における工事など、幅広く対応しております。

工事をお考えのお客様、下請けを探している企業様に置かれましては、お気軽にお問い合わせください。

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第13回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~配管種別~

給排水設備で使用される主要な配管種別とその特徴を、施工現場目線で深掘り解説します。

 

給排水工事は、建物の快適性と衛生環境を支える基幹設備であり、その中核を担うのが「配管工事」です。使用する配管の材質や用途により、施工方法や注意点が大きく異なります。


◆ 給水用配管の主な種類と特徴

1. 硬質塩化ビニル管(HIVP)

  • 特徴:耐圧性に優れ、腐食しにくい。

  • 用途:屋内外の給水配管全般に使用。

  • 注意点:高温に弱く、直射日光による劣化リスクあり。

2. ポリエチレン管(PE管)

  • 特徴:柔軟性があり、凍結に強い。

  • 用途:寒冷地の屋外配管に多用。

  • 注意点:専用継手による接続が必須で、施工技術が求められる。

3. ステンレス鋼管(SUS管)

  • 特徴:高い耐久性と耐腐食性。

  • 用途:高層ビル・公共施設のメイン配管に使用。

  • 注意点:コストが高く、加工には専用工具が必要。


◆ 給湯用配管の種類と特徴

1. 架橋ポリエチレン管(PEX)

  • 特徴:高温耐性があり、軽量・柔軟で施工が容易。

  • 用途:戸建てや集合住宅の給湯管。

  • 注意点:直射日光に弱いため、保護措置が必要。

2. 銅管

  • 特徴:熱伝導性が高く、耐圧性能も優秀。

  • 用途:給湯器〜蛇口間の配管に使用されることが多い。

  • 注意点:腐食しやすい地域(水質)では不向き。


◆ 排水用配管の種類と特徴

1. 塩化ビニル管(VP管・VU管)

  • 特徴:軽量で加工が容易、コストも安価。

  • 用途:住宅やビルの排水管に広く使用。

  • 注意点:耐衝撃性が低く、埋設時の配管破損に注意。

2. 耐熱排水用塩ビ管(HT管)

  • 特徴:熱湯(60~80℃)排水にも対応。

  • 用途:厨房・浴室などの熱排水系統。

  • 注意点:通常のVP管と混用しないこと。

3. 鋳鉄管(ダクタイル管)

  • 特徴:高強度で遮音性に優れる。

  • 用途:マンションや商業施設などの立て管・横主管。

  • 注意点:重いため施工性は劣るが、耐久性は非常に高い。


◆ 特殊用途・共通配管

給水ポンプ配管

  • 使用圧が高いため、ねじ込み鋼管やSUS鋼管を使用。

床下配管(ヘッダー方式)

  • 各機器への配管距離が短縮でき、漏水リスクが軽減。

  • 使用管種:架橋PE管・ポリブテン管など


◆ 配管選定時の実務的ポイント

判断基準 配慮点
温度 給湯や熱排水には耐熱性が必要(HT管、PEXなど)
水質 銅管・鋼管は地域の水質との相性を確認
施工場所 屋外・地中・天井裏など設置条件により管種を選定
耐久年数とメンテ性 長期使用を想定する設備は交換しやすい配管材を選ぶ

給排水配管の材質と特徴を理解することは、施工品質・メンテナンス性・コストパフォーマンスに直結します。使用環境や用途に応じた最適な配管選定が、トラブルのない設備づくりの鍵です。

 

 

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第12回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

 

さて今回は

~ヒアリング~

 

 

給排水工事は、建物基本機能ある「出入り」担う極めて重要作業です。しかし、その重要性裏腹に、お客様しく理解ていないこと多く、期待現実ズレ発生やすい分野でもあります。だからこそ、事前ヒアリング要望正確把握成功カギ握ります。


なぜヒアリング必要か?

1. お客様ライフスタイル反映するため

給湯設置位置、トイレ水圧、キッチン使い勝手など、設備どのよう使われるは、家族構成生活スタイルによってなります。形式工事ではなく、「使いやすさ」直結する提案するは、丁寧ヒアリングせん。

2. 不満誤解防ぐため

工事完了後に「こんな仕様なかた」「排水なる」などクレーム出る背景は、事前説明不足認識ズレあります。聞くことき、伝えること伝える、それトラブル回避基本です。

3. 長期信頼関係築くため

この業者よくてくた」という印象は、お客様安心満足大きくつながります。それ工事依頼口コミ紹介発展ます。


ヒアリング確認すべポイント

分野 質問
使用状況 どこどのよう使ってますか?(洗面、キッチン、洗濯など)
将来希望 今後、浴室キッチンリフォームする予定ありますか?
臭い悩み 排水おいでなるありますか?
ごと これまでに漏れ・詰まりなどトラブルありましたか?
予算優先 必要最低限よいか、快適使える提案良いか?

ヒアリング成功させるコツ

  • 専門用語避ける難しい言葉説明しましょう。

  • 写真活用イメージ共有すくなります。

  • メモ取り記録残すから確認・誤解防止なります。

  • 工事生活想像提案するただ「通せる」ではなく「快適使えるか」着目しましょう。


給排水工事は、設備完成しま見えなくなる“裏方仕事”です。だからこそ、お客様け、要望きちんと反映する姿勢大切です。信頼は、見えない部分配慮から生まれます。
誠実ヒアリングは、確か施工品質とともに、業者として信頼価値高めくれるです。

 

 

 

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第11回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
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さて今回は

~図面~

ということで、給排水図面なぜないか、どう活用すべしく解説ます♪

 

給排水工事は、建物の“生命線”とも言えるインフラ支える極めて重要工程です。しかしその多く天井床下、など隠れおり、完成後に見ることできせん。だからこそ「図面」による設計・管理非常重要です。


給排水図面は?

給排水図面は、水道から引き込み、給水・給湯・排水経路、配管サイズ・勾配・接続位置など明示した専門設計です。建築図面設備連携し、全体計画正確配管設計支えます。


図面果たす4重要役割

1. 設計通り施工実現

図面基づくことで、配管通り道バルブ設置位置など明確なり、施工ミス大幅減らすことできます。

2. 業種干渉回避

建築、電気、空調など、業種工事重なるで、図面により設備干渉配線衝突事前回避できます。

3. 保守・点検根拠資料

竣工後にトラブル発生した際、図面迅速原因特定修理対応可能なります。また、点検位置配管勾配確認立ちます。

4. 法規・申請対応基礎資料

建築確認水道申請など、法令・条例基づく手続きも、正確図面必要不可欠です。


図面活かすためポイント

ポイント 内容
正確記載 径、素材、勾配、支持間隔、接続位置など明確
やす 色分け記号使って分かるレイアウト
現場整合性 実際建物構造ズレないよう常に最新状態保つ
更新管理 改修増設い、図面必ず最新修正する

よくあるトラブル図面有無

  • 図面あり排水詰まり原因箇所すぐ特定、即日復旧。

  • 図面なしどこあるからず、むやみ破壊調査、費用時間大幅増。


給排水図面は、ただ設計資料ではありません。施工正確支え、建物安全メンテナンス高める「不可視資産」です。図面正確作成・管理し、現場常に整合取ることが、信頼れる給排水工事つながります。

 

 

 

 

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第10回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~設計~

ということで、給排水設備工事における「設計」の役割とその実務的な流れ、そして現場で起こる問題と設計の関係性を深く丁寧に解説していきます♪

 

【給排水工事の設計がすべてを決める】

高品質な設備を実現するための「水の道」の描き方とは?

建物にとって「水」は、電気やガスと並ぶ不可欠なライフラインです。その供給と排水のルートを「どう設計するか」によって、住み心地やメンテナンス性、将来のトラブルリスクまでが決まるといっても過言ではありません。


給排水設備の設計とは?


■ 設計の目的は「水の流れ」と「建物との調和」を描くこと

給排水設備設計とは、生活用水を必要な場所へ送り、使い終えた水を確実に排出するための配管・機器配置を計画することです。
ただ水を通すだけでなく、

  • 必要な水量・水圧の確保

  • 配管経路の最適化

  • 他設備(電気・ガス・空調)との干渉防止

  • メンテナンス性の確保

  • 建物全体の美観・性能とのバランス

など、多面的な視点で行うことが求められます。


■ 設計対象となる主な項目

  • 給水・給湯設備(上水道・給湯器・ポンプ等)

  • 排水・通気設備(排水管・通気管・桝・浄化槽等)

  • 衛生器具(トイレ、手洗い器、洗面台、浴槽など)

  • 給湯機器(エコキュート、ガス給湯器、電気温水器など)

  • 屋外配管・公共桝・浄化槽への接続経路

📘 すべては、「適切な設計がされていれば、快適で安全な暮らしが長く続く」ための基盤です。


給排水設計の流れと各ステップの役割


✅ ① 建築計画の確認

  • 建物の用途(住宅・店舗・工場など)

  • 延床面積、階数、衛生機器の数と種類

  • 使用水量の想定(人数・業種により異なる)

📐 この段階で「設計の前提条件」が定まります。


✅ ② 給水経路の設計

  • 公共水道から引き込み → 水道メーター → 給水ヘッダーへ

  • 各器具へ適切な水圧と配管ルートを確保する

  • 高層階ではポンプ・加圧装置の設置が必要な場合も

🛠️ 水圧が不足すればシャワーが弱くなり、過剰なら器具が劣化しやすくなる。バランスが重要です。


✅ ③ 給湯経路の設計

  • 給湯器の選定(容量・熱源)

  • 給湯対象器具との距離・配管径の確認

  • 保温材の選定・凍結対策も含めて設計

📌 給湯ルートが長すぎると、湯が出るまでの時間や熱ロスが増加するため、コンパクトな配管計画が理想です。


✅ ④ 排水・通気の設計

  • 排水勾配(1/50〜1/100)を確保し、逆流・詰まりを防止

  • 通気管(ベンチパイプ)を適切に配置し、臭気・負圧の抑制

  • 雨水・雑排水・汚水の系統分離の徹底

🔍 排水設計こそ、暮らしの“見えない快適さ”を支える鍵です。


✅ ⑤ 衛生器具の設置計画と納まり

  • メーカー図面に基づく給排水芯の確認

  • トイレや洗面台の設置高さ・寸法の調整

  • 専用給排水の必要性(洗濯機、食洗器、業務用シンクなど)

📏 納まりのズレは後からの修正が困難なため、設計段階での正確な確認が必須です。


✅ ⑥ 屋外設備・接続先の確認

  • 敷地内の配管ルートと高低差

  • 公共桝の位置、浄化槽、雨水桝との接続

  • 凍結地域では深度・保温設計にも配慮

🌧️ 雨水・排水が建物周囲に溜まることがないよう、敷地外への排水計画も重要です。


給排水設計でよくあるトラブルとその対策


⚠️ 排水勾配不足による逆流

  • 寸法の取り違え、基礎の段差ミスにより水が流れず臭気や詰まりが発生

👉 建築設計と水勾配の連携が重要。早期の情報共有で防げます。


⚠️ 給水圧不足でシャワーや洗浄便座が不快に

  • 想定より給水管が長く、圧損が増えて水が弱い

👉 水圧試験とバルブ位置の調整、ポンプ導入の検討が解決策。


⚠️ 配管が他設備(電気・ガス・空調)と干渉

  • 配管スペースの確保が甘く、施工時にトラブルに

👉 3D図面や設備干渉検討会議(干渉チェック)で事前に防止。


現代の給排水設計で求められる視点


◆ 省エネ・環境対応

  • 節水型器具/雨水利用システム/グレイウォーター再利用

  • ヒートポンプ式給湯器(エコキュート)などの再エネ対応

🌱 SDGs時代の設計者は「水とエネルギーの未来」も見据える必要があります。


◆ メンテナンス性と長寿命化

  • 点検口の設置/配管更新がしやすい設計

  • 樹脂配管(架橋ポリエチレン管など)の採用

🔧 建物は使われ続けて初めて“良い設計”と言えるのです。


◆ BIM・CADによる設計の精度向上

  • BIMモデルで構造・設備・建築の連携がしやすくなる

  • 自動干渉チェックや数量拾い出しも効率化

💡 設計と施工の“分断”をなくす技術が、設計者の新しい武器になります。


良い給排水設備は「見えない快適さ」を生む

給排水設備の設計は、派手さこそありませんが、建物の快適性・安心・使い勝手を根底から支える非常に重要な業務です。

  • 機能性だけでなく

  • 将来の修繕まで見越して

  • 多くの専門職との連携を前提に考える

それが、真にプロフェッショナルな給排水設計です。

水の流れを設計するということは、
その建物で暮らす人の「暮らしの流れ」も設計するということなのです。

 

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第9回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~確認事項~

ということで、給排水工事の施工前に必ず確認すべき10のポイントを、設計・現場・施主との連携の視点から詳しく解説します♪

 

【給排水工事は“確認”で決まる】

トラブルゼロ・高品質施工のために押さえておくべき事前確認事項とは?

水まわりは建物の「命」。しかし、一見シンプルに見える給排水工事の中には、実は複雑な設計条件・法規制・現場対応の知識と技術が詰まっています。

そして、施工の良し悪しを分ける最大のポイントが「事前確認の徹底」です。


給排水工事とは?施工前の「目利き」がすべて

給排水工事とは、生活に必要な“水を通す道”をつくる仕事です。
主に以下のような内容が含まれます。

  • 給水管・給湯管の配管・接続

  • 排水管・通気管の配管と勾配設計

  • 衛生器具(トイレ・洗面台・キッチンなど)の接続

  • 水道メーターや浄化槽、公共桝への接続

しかし、この工事は「見えなくなる工事」であるがゆえ、施工前の確認不足=大きなトラブルのもとになることも。


給排水工事の事前確認事項《現場調査編》


✅ ① 敷地内の既存配管状況の確認

  • 既設の給水管・排水管・ガス管・電気配管のルートを調査

  • 詰まり・腐食・破損・不明配管の有無

  • 境界線付近・他社インフラとの干渉チェック

📌 図面があっても、実際の配管ルートが違うことも多い。目視+探査機器による現場調査が基本です。


✅ ② 給水元と水圧の確認

  • 公共水道か井戸か?加圧ポンプが必要か?

  • 水圧試験(特に高所階での使用圧確認)

  • 元バルブの位置確認・止水方法の確保

💧 水圧不足はシャワー・洗面等のトラブルに直結。事前確認必須です。


✅ ③ 排水勾配と公共桝の位置確認

  • 排水管の通り道と勾配(1/100〜1/50)の確保

  • 公共下水桝の位置と高さ/敷地内桝の改修の必要性

  • 浄化槽の有無・合併か単独か・放流先の確認

🔍 勾配不良は逆流・臭気・排水不良の三重苦に。測量機器での高低差確認が重要です。


✅ ④ 地盤・掘削条件のチェック

  • 地中障害(岩盤・ガラ・既設配管・擁壁など)

  • 掘削深さと安全対策(山留め・埋戻し材の選定)

  • 重機進入の可否・仮設道路の有無

🛠️ 掘削に想定外のコストと時間がかかることも。事前の情報共有と工程調整が不可欠です。


設計・仕様に関する確認事項《計画・設計編》


✅ ⑤ 配管ルートの最適化と他設備との干渉

  • 給湯・排水・ガス・空調・電気・床暖などとの干渉リスクの把握

  • 同一スリーブの使用ルール、支持金物の位置確認

  • 特に床下・壁内の取り合い確認が重要

📐 設備BIMや3D図面がある場合は、干渉チェックを事前に済ませておくとベスト。


✅ ⑥ 衛生器具の機種・寸法・取付高さ

  • トイレ・洗面・浴槽・洗濯パンなどの機種別の接続条件

  • メーカー図面での給排水芯・接続口の確認

  • 設置高さ(例:手洗い器の高さ850mmなど)とバリアフリー配慮

📏 型番ミスや高さズレはやり直し・クレームの元になります。


✅ ⑦ 給湯器・ポンプの能力・設置条件

  • エコキュート/ガス給湯器の号数・設置スペース・排気条件

  • 循環配管・リモコン線の配線ルート

  • ポンプの水量・揚程設計/凍結防止ヒーターの有無

💡 設置環境が合っていないとメーカー保証対象外になるケースもあるので要注意。


施工管理と施主連携に関する確認事項


✅ ⑧ 工程スケジュールの確認

  • 他業者(大工・クロス・左官・塗装など)との作業バッティング防止

  • コンクリート打設/内装完了日との兼ね合い

  • 夜間・休日作業の可否/施主・近隣への配慮

📆 工程のズレ=配管の露出や断水期間の延長などにつながるため、連携と柔軟性がカギです。


✅ ⑨ 止水・断水・試運転の段取り

  • 止水日時の調整と仮設水道の準備(特に改修工事)

  • 試運転時の施主立会/漏水チェックの方法

  • 万が一の水漏れ保険・工事保険の確認

🔧 水を扱う工事は、万が一に備えたリスクマネジメントもプロの技術の一部です。


✅ ⑩ 設計変更・仕様変更への即応体制

  • 現場での「想定外」(寸法変更・機器変更・納期遅延など)への対応力

  • 記録(写真・報告書・LINE連絡など)の残し方

  • 変更契約・差額精算の流れを施主と事前に合意しておく

📝 「言った言わない」にならないよう、報連相と記録の文化を徹底することが肝心です。


給排水工事は“見えないところで差がつく”

給排水工事は、一見すると「水を通すだけ」のように見えるかもしれません。
しかし実際は、建物のライフラインを設計・施工・維持するための繊細で高度な仕事です。

そしてその成否は、施工前の“事前確認”がすべてを決めると言っても過言ではありません。

  • 地盤・配管ルート・勾配の確認

  • 他設備との取り合い

  • 施主・現場・設計とのすり合わせ

こうした「準備」の積み重ねが、
トラブルのない現場、信頼される業者、長持ちする設備をつくるのです。

 

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第8回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~配管の種類とその特徴~

ということで、給水管・排水管の主な種類と特徴、選び方のポイント、耐用年数やメンテナンス方法 について詳しく解説します♪

 

給排水工事において、配管の種類は水の供給や排水の効率、耐久性に大きく影響する重要な要素 です。適切な配管を選ばないと、水漏れ・錆び・詰まり・劣化による破損 などの問題が発生し、建物全体の耐用年数にも影響を及ぼします。そのため、配管の種類と特徴を理解し、用途に応じた最適な選択をすることが重要 です。


1. 給水管の種類と特徴

給水管は、建物内に清潔な水を供給するための配管 であり、耐久性や衛生面が特に重要視されます。以下に代表的な給水管の種類とその特徴を紹介します。


(1) 亜鉛メッキ鋼管(白ガス管)【旧来型】

特徴
耐久年数:15~20年
・ 鋼管の表面を亜鉛メッキで覆い、錆びにくくした配管
・ かつては住宅やビルの給水管として広く使用されていた

メリット
・ 強度が高く、衝撃に強い
・ 比較的安価で施工しやすい

デメリット
・ 時間とともに錆びやすく、赤水や詰まりの原因となる
・ 耐用年数が短く、現在では他の素材に置き換わることが多い

📌 現在はステンレス管や樹脂管への更新が進んでいる!


(2) 銅管【耐久性・衛生性◎】

特徴
耐久年数:20~30年
・ 腐食しにくく、耐熱性が高いため、給湯管にも使用される

メリット
・ 水質に影響を与えにくく、衛生的
・ 耐熱性に優れ、給湯配管にも適している
・ 比較的長寿命

デメリット
・ 酸性水に弱く、腐食しやすい環境では劣化が早まる
・ 施工コストが高め

📌 現在でも給湯配管などで使用されるが、樹脂管への移行が進んでいる!


(3) ステンレス鋼管【耐久性最強】

特徴
耐久年数:40~50年
・ 錆びにくく、耐食性・強度に優れた高性能な配管

メリット
・ 非常に耐久性が高く、長寿命
・ 衛生的で、水質への影響が少ない
・ 耐熱性・耐衝撃性に優れる

デメリット
・ 施工コストが高い
・ 加工が難しく、専用の工具が必要

📌 病院・食品工場など、衛生管理が重要な施設で特に多く使用!


(4) 架橋ポリエチレン管(PEX管)【現在の主流】

特徴
耐久年数:40~50年
・ 柔軟性があり、施工が簡単な樹脂製配管

メリット
・ 錆びないため、水質を維持しやすい
・ 柔軟性があり、耐震性に優れる
・ 施工が容易で、工期短縮につながる

デメリット
・ 紫外線に弱いため、屋外使用には不向き
・ 高温の水が長期間流れる環境では劣化しやすい

📌 現在の新築住宅では、給水管・給湯管ともにPEX管が主流!


2. 排水管の種類と特徴

排水管は、使用済みの水や汚水を効率よく排出するための配管 であり、耐久性や詰まりにくさが求められます。以下に、代表的な排水管の種類と特徴を紹介します。


(1) 硬質塩化ビニル管(VP管・VU管)【最も一般的】

特徴
耐久年数:30~40年
・ 軽量で施工が簡単な塩化ビニル製の排水管

メリット
・ 錆びないため、長寿命でメンテナンスが容易
・ 軽量で、施工がしやすい
・ 耐薬品性に優れ、汚水・酸性水にも対応可能

デメリット
・ 紫外線に弱く、屋外での使用には保護が必要
・ 衝撃に弱く、割れやすい

📌 現在、住宅やビルの排水管の主流!


(2) 耐火二層管(HTVP管)【マンション・ビル向け】

特徴
耐久年数:40~50年
・ 塩ビ管の内側に耐火層を持つ、高耐久な排水管

メリット
・ 高い耐火性能を持ち、マンションやビルの排水管に最適
・ 耐衝撃性が高く、割れにくい

デメリット
・ コストが高め

📌 防火地域での建物には必須の配管!


(3) 鋳鉄管(SML管)【耐久性抜群】

特徴
耐久年数:50年以上
・ 強度と耐久性に優れた金属製の排水管

メリット
・ 耐久性が非常に高く、長期間使用可能
・ 遮音性に優れ、流れる水の音を軽減できる

デメリット
・ 重量があり、施工が難しい
・ 錆びやすく、定期的なメンテナンスが必要

📌 高層ビルや商業施設で使用されることが多い!


3. まとめ:用途に合った配管を選び、安全で快適な水回り環境を実現!

給水管は、錆びにくく耐久性の高い「ステンレス管」や「PEX管」が主流
排水管は、施工しやすい「塩ビ管(VP管・VU管)」が住宅向けで広く使用
マンションや高層ビルでは、耐火性のある「耐火二層管」や「鋳鉄管」が適している
用途・環境に適した配管を選ぶことで、メンテナンスコストを削減し、建物の寿命を延ばせる

🏠 適切な配管の選定とメンテナンスで、安心・快適な給排水環境を維持しよう!

 

 

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第7回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~配管の取り換え時期~

ということで、配管の取り換え時期の目安、劣化の兆候、配管の種類ごとの特徴、交換工事の流れやポイント について詳しく解説します♪

 

給排水工事における配管は、生活や業務に欠かせない水の供給と排水を担う重要な設備 です。しかし、配管は時間の経過とともに劣化し、水漏れや詰まり、赤水(錆びた水)の発生などのトラブル が発生する可能性があります。適切なタイミングで配管を取り換えることで、安全で快適な水回り環境を維持し、建物の寿命を延ばすことが可能 です。


1. 給排水配管の取り換えが必要な理由

建物の配管は、長年使用することで内部に錆や汚れが溜まり、水質の悪化や水漏れの原因 となります。以下のようなリスクを防ぐため、適切な時期に交換することが重要 です。

水漏れや配管の破損を防ぐ → 劣化した配管は、ひび割れや腐食により水漏れを引き起こす
水質の安全を確保する → 錆びた配管から赤水が出ると、健康や設備への悪影響が生じる
排水詰まりや悪臭の発生を防ぐ → 内部の汚れや油脂が蓄積すると、排水の流れが悪くなる
建物の寿命を延ばす → 給排水設備の適切なメンテナンスは、建物全体の耐用年数に影響を与える

📌 定期的な点検と適切な交換を行うことで、安心・安全な水回り環境を維持!


2. 配管の取り換え時期の目安

配管の寿命は、材質や使用環境によって異なります。以下に、主要な配管の種類ごとの耐用年数と取り換え時期の目安を紹介します。

(1) 鋼管(亜鉛メッキ鋼管・鋼鉄管)

耐用年数:15~20年
特徴:かつて主流だったが、錆びやすく現在はあまり使用されていない
交換のサイン:赤水が出る、水圧が低下する、錆びによる詰まりが発生する

📌 現在は樹脂管(ポリ管・塩ビ管)への交換が推奨される!


(2) 銅管

耐用年数:20~30年
特徴:耐食性が高く、水道用として使用されることが多い
交換のサイン:緑青(緑色の錆)が発生、ピンホールによる水漏れが生じる

📌 銅管は耐久性が高いが、酸性水との接触で腐食しやすいので注意!


(3) 塩化ビニル管(VP管・VU管)

耐用年数:30~40年
特徴:軽量で施工しやすく、腐食しにくい
交換のサイン:ヒビ割れ、接続部の劣化、水漏れが発生する

📌 塩ビ管は耐久性が高いが、紫外線に弱く屋外使用時はカバーが必要!


(4) ポリエチレン管(PE管)・架橋ポリエチレン管(PEX管)

耐用年数:40~50年
特徴:耐久性・耐衝撃性に優れ、錆びないため長寿命
交換のサイン:接続部の劣化、極端な水圧低下

📌 現在の主流の給水管で、メンテナンス性が高く交換頻度が少ない!


3. 配管の交換が必要な劣化の兆候

以下のような症状が見られたら、配管の交換を検討しましょう。

水道水が赤っぽい(赤水) → 錆が発生し、水質が悪化している可能性がある
水圧が低下した → 配管内部に錆や汚れが詰まっている可能性
悪臭がする → 排水管の内部に汚れが蓄積し、詰まりや腐敗が進行している
水漏れが発生している → 配管の亀裂や接続部の劣化が原因の可能性

📌 これらの兆候を放置すると、大規模な修繕が必要になるため早めの対応が重要!


4. 配管の取り換え工事の流れとポイント

(1) 事前調査(現状確認)

配管の状態を点検し、劣化の程度を確認
配管の材質やレイアウトを調査し、交換方法を決定

📌 配管の種類によって、交換方法や工期が異なる!


(2) 既存配管の撤去

劣化した配管を慎重に取り外す
漏水や破損がないように注意しながら作業を進める

📌 水道や排水の停止時間を短縮するため、効率的な撤去が必要!


(3) 新しい配管の設置

最新の耐久性が高い配管(PEX管など)に交換
適切な勾配を確保し、スムーズな排水ができるように調整

📌 配管の接続部の施工が最も重要!水漏れしないよう丁寧な施工が求められる!


(4) 通水・動作確認

水漏れチェックを行い、問題がないか確認
水圧や流れの異常がないかテストを実施

📌 水漏れチェックは慎重に行い、万が一の漏水を防ぐ!


5. まとめ:適切なタイミングで配管を交換し、快適な水回りを維持しよう!

配管の寿命は材質によって異なり、15~50年の範囲で交換が必要
赤水・水圧低下・水漏れ・悪臭などの兆候が現れたら早めに点検を!
最新のポリエチレン管(PE管・PEX管)は耐久性が高く、メンテナンス性に優れる
交換工事は事前調査・撤去・設置・動作確認の流れで慎重に進める

🏠 適切な配管交換で、水回りのトラブルを未然に防ぎ、快適な住環境を維持しよう!

 

T.S工業は新潟市に拠点を置き、水廻りのリフォーム・外構工事をメイン事業としております。

他にも、一般住宅新築関係、設備機器交換、各種メンテナンス関係における工事など、幅広く対応しております。

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第6回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

本日は第6回給排水設備雑学講座!

 

さて今回は

~鉄則~

ということで、今回は、給排水工事を確実に成功させるための6つの鉄則について詳しく解説します。

 

給排水工事は、建物や都市のインフラを支える重要な工事のひとつです。水の供給と排水の適切な処理が行われなければ、住環境の悪化や健康被害、さらには建物の劣化にもつながります。そのため、給排水工事には「正確な計画」「適切な施工技術」「品質管理」「安全対策」「環境対策」といった鉄則が求められます。


1. 鉄則① 設計・計画の徹底|確実な施工の基盤を作る

給排水工事では、事前の設計や計画の精度が施工の成否を左右します。設計ミスや計画不足があると、施工後に水圧不足や漏水、排水不良などのトラブルが発生するリスクが高まります。

① 正確な配管ルートの設計

給水管と排水管の適切な配置

  • 給水管と排水管は交差させない(衛生上のリスク防止)
  • 床スラブ内や壁内に埋設する場合は点検口を確保し、メンテナンスを容易にする。

配管の勾配計算の徹底

  • 排水管は適正な勾配(1/50〜1/100)を確保し、排水の流れをスムーズにする。
  • 勾配が不足すると詰まりの原因になり、過剰な勾配では流速が速すぎて固形物が残る可能性がある。

水圧・流量の計算

  • 建物の使用人数や水道メーターの容量に応じた給水圧力を計算する。
  • ポンプが必要な場合は、適切な種類(増圧ポンプ・加圧給水ポンプ)を選定する。

2. 鉄則② 適切な配管材料の選定|耐久性とコストのバランスを取る

給排水配管にはさまざまな材料があり、それぞれに耐久性・コスト・施工性の違いがあります。適切な材料を選ばなければ、腐食や劣化による漏水事故の原因になりかねません。

① 主な配管材料と特徴

給水管

  • ステンレス管:耐食性が高く長寿命だが、コストが高め。
  • ポリエチレン管(HIVP・ポリブテン管):柔軟で施工しやすく、耐久性にも優れる。
  • 塩ビ管(VP・HIVP):コストが低く、一般住宅の給水配管に適用。

排水管

  • VU管(塩ビ管):軽量で安価だが、屋外での耐久性にやや劣る。
  • 鋳鉄管:耐久性が高く、防音性に優れるが、施工コストが高い。
  • 耐火二層管(HTVP):耐火性が求められる建物に使用。

選定のポイント

  • 屋内配管には耐久性・メンテナンス性の高い素材を選ぶ。
  • 地中埋設配管には耐圧性のある材料(ダクタイル鋳鉄管など)を使用。
  • コストとメンテナンス性を考慮し、最適な材料を選択。

3. 鉄則③ 施工精度の徹底|適切な配管方法を守る

① 給水管の施工ポイント

接続部の漏水防止

  • フレア接続やねじ接続は確実に締め付け、水圧試験を実施する。
  • 継手の種類(ソケット、エルボ)に応じた適正なシール材(シールテープ・シールパッキン)を使用。

断熱処理を徹底する

  • 寒冷地では給水管の凍結防止措置(保温材・ヒーターの設置)が必須
  • 配管が露出する場合は、断熱材でカバーし結露を防ぐ。

② 排水管の施工ポイント

異物混入を防ぐ

  • 配管作業中にゴミや異物が入らないよう、開口部を養生する。
  • 特にマンションやビルの共用排水管では、施工後の清掃を徹底する。

防音対策を考慮

  • マンションやオフィスビルでは、防音対策として防音材付きの排水管(遮音二層管)を使用する。

4. 鉄則④ 品質管理の徹底|施工後の試験と検査を行う

① 給水管の水圧試験

試験方法

  • 一定の水圧(通常0.75〜1.0MPa)を加え、1時間以上圧力が維持されるか確認する。
  • 漏水がないか、接続部を目視で確認。

異常が発生した場合の対処

  • 圧力低下がある場合は、接続部の締め付け不足やピンホールを確認し修正する。

② 排水管の通水試験

試験方法

  • 大量の水を流し、排水勾配や流れのスムーズさを確認。
  • 水たまりが発生しないか、各排水口をチェック。

5. 鉄則⑤ 安全管理の徹底|施工時のリスクを最小限に抑える

給排水工事では、高所作業や埋設作業が多いため、事故防止のための安全対策が不可欠です。

埋設工事の安全対策

  • 掘削作業時には崩落防止のための土留めを設置する。
  • ガス管・電気ケーブルの埋設位置を事前確認し、誤って破損しないよう注意。

高所作業時の安全管理

  • 脚立や足場の安定を確認し、転落事故を防ぐ。
  • ヘルメット・安全帯の着用を徹底する。

作業場の整理整頓

  • 工具や配管材を整理し、作業効率と安全性を向上。

6. まとめ|給排水工事の鉄則を守り、高品質な施工を実現する

正確な設計・計画を行い、配管ルート・勾配・水圧を適切に設定。
適切な配管材料を選定し、耐久性とメンテナンス性を考慮する。
接続部の施工精度を高め、漏水や排水トラブルを防ぐ。
品質管理を徹底し、水圧試験・通水試験を実施。
安全管理を徹底し、事故のリスクを最小限に抑える。

これらの鉄則を守ることで、給排水設備の長寿命化と安定した水供給・排水処理が可能となり、快適な住環境を実現できます。

 

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他にも、一般住宅新築関係、設備機器交換、各種メンテナンス関係における工事など、幅広く対応しております。

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第5回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。

 

本日は第5回給排水設備雑学講座!

 

さて今回は

~歴史~

ということで、今回は、給排水工事の歴史を振り返り、古代文明から現代までの技術革新とその背景について詳しく解説していきます♪

 

給排水工事は、私たちが安全で快適な生活を送るために不可欠なインフラの一つです。水を適切に供給し、使用後の汚水や雨水を効率よく排出するこの技術は、古代文明から現代に至るまで長い歴史を持ち、その進化は都市の発展と密接に結びついてきました。


1. 古代の給排水設備|文明の発展とともに進化した水の管理

① 古代メソポタミア文明(紀元前3000年頃)|最古の灌漑・排水システム

世界最古の都市文明の一つであるメソポタミアでは、チグリス・ユーフラテス川の水を利用した高度な灌漑(かんがい)・排水システムが発達しました。

灌漑設備:水路や運河を作り、農地に水を供給。
排水設備:都市の雨水や余剰水を排出するための土製パイプが使用された。
住居の排水設備:紀元前2500年頃には、都市部の家々に排水溝が整備されていた。


② 古代エジプト文明(紀元前2500年頃)|ナイル川と水供給システム

エジプトでは、ナイル川を利用した水管理技術が発達しました。

ピラミッド建設時の水供給:水を利用した荷揚げシステム(運河)が使用された。
井戸と貯水池:地下水をくみ上げる井戸が発達し、飲料水や農業用水として活用。
排水溝の整備:古代都市にはレンガ造りの排水溝が設けられ、都市の清潔を保っていた。


③ 古代ローマ文明(紀元前1世紀〜5世紀)|給排水技術の飛躍的進化

ローマ帝国では、給排水技術が最も大きく発展し、現在のインフラの基礎となる技術が生まれました。

水道橋(アクアダクト)

  • 山間部から都市まで水を運ぶために石造の水道橋が建設された。
  • 代表例:アッピア水道(紀元前312年)、ポン・デュ・ガール(フランス)

鉛製水道管の使用

  • 地下には鉛製の水道管が敷設され、上水道が供給された。
  • 富裕層の住宅には専用の水道が整備され、公衆浴場や噴水にも利用。

下水道(クルアカ・マキシマ)

  • ローマ市内の汚水を排出するため、世界初の大規模な下水道が整備された。
  • 現在も一部が使用されているほどの高い耐久性を誇る。

この時代の技術は、後のヨーロッパの水道システムの基盤となりました。


2. 中世ヨーロッパの給排水設備|都市化と衛生環境の悪化

中世ヨーロッパでは、ローマ帝国の崩壊とともに給排水技術が衰退し、都市の衛生環境が悪化しました。

上水道の衰退:水道橋や鉛管が使用されなくなり、井戸水に依存する生活に戻る。
排水設備の不足:都市の汚水は路上に捨てられ、不衛生な環境が広がる。
ペスト(黒死病)の流行(14世紀):汚水や不衛生な環境が原因で、ヨーロッパ全土で大流行。

この時代の経験を経て、近代には都市衛生の重要性が見直されるようになります。


3. 近代の給排水工事|上下水道の整備と近代都市の発展

① 産業革命と近代水道(19世紀)

産業革命により都市が発展すると、安全な飲料水の供給と下水処理の整備が急務となりました。

ロンドンの水道整備(19世紀)

  • 1858年の「大悪臭(The Great Stink)」を契機に、大規模な下水道工事が行われた。
  • ジョゼフ・バザルゲットによるロンドン下水道の設計は、近代水道の基礎を築いた。

上水道の近代化

  • 水道管には鉄管や鋳鉄管が使用され、より長距離の水供給が可能に。
  • 砂ろ過や消毒技術(塩素消毒)の導入により、水質管理が向上。

② 日本における近代水道の発展(19世紀後半〜20世紀)

明治時代(1870年代)

  • 横浜水道(1887年)が日本初の近代水道として開設。
  • 西洋技術を導入し、大都市を中心に近代的な水道網が整備される。

戦後の高度経済成長期(1950〜1970年代)

  • 都市化の進展に伴い、全国的な上下水道の整備が進む。
  • 浄水場・下水処理場の建設が本格化し、河川汚染防止対策も進められた。

4. 現代の給排水工事|持続可能な水管理へのシフト

耐震性の高い水道管の導入

  • 近年では耐震管(ダクタイル鋳鉄管)が採用され、地震に強い水道網が整備されている。

高度な浄水技術の発展

  • 逆浸透膜(RO膜)やオゾン処理技術の導入により、安全な飲料水供給が可能に。

環境配慮型の排水システム

  • 雨水利用システムの導入や、合流式下水道の改善が進められている。

5. 未来の給排水工事|次世代のインフラ技術

スマート水道網の開発

  • IoTを活用した水道管の遠隔監視により、水漏れや故障をリアルタイムで検知。

再生水の活用

  • 廃水を再利用する「循環型水管理システム」の導入が進む。

災害時の水供給技術の強化

  • 移動式浄水装置や緊急給水タンクの普及により、災害時の水不足に対応。

6. まとめ|給排水工事は社会を支える基盤技術

古代から現代まで、都市の発展とともに進化した給排水技術。
近代化とともに、浄水・排水技術が高度化し、衛生環境が向上。
未来の給排水工事は、環境配慮型・スマート管理システムへと進化。

給排水工事は、これからも人々の暮らしと都市の発展を支える重要なインフラ技術として進化を続けていくでしょう。

 

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