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皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~設計~
ということで、給排水設備工事における「設計」の役割とその実務的な流れ、そして現場で起こる問題と設計の関係性を深く丁寧に解説していきます♪
建物にとって「水」は、電気やガスと並ぶ不可欠なライフラインです。その供給と排水のルートを「どう設計するか」によって、住み心地やメンテナンス性、将来のトラブルリスクまでが決まるといっても過言ではありません。
給排水設備設計とは、生活用水を必要な場所へ送り、使い終えた水を確実に排出するための配管・機器配置を計画することです。
ただ水を通すだけでなく、
必要な水量・水圧の確保
配管経路の最適化
他設備(電気・ガス・空調)との干渉防止
メンテナンス性の確保
建物全体の美観・性能とのバランス
など、多面的な視点で行うことが求められます。
給水・給湯設備(上水道・給湯器・ポンプ等)
排水・通気設備(排水管・通気管・桝・浄化槽等)
衛生器具(トイレ、手洗い器、洗面台、浴槽など)
給湯機器(エコキュート、ガス給湯器、電気温水器など)
屋外配管・公共桝・浄化槽への接続経路
📘 すべては、「適切な設計がされていれば、快適で安全な暮らしが長く続く」ための基盤です。
建物の用途(住宅・店舗・工場など)
延床面積、階数、衛生機器の数と種類
使用水量の想定(人数・業種により異なる)
📐 この段階で「設計の前提条件」が定まります。
公共水道から引き込み → 水道メーター → 給水ヘッダーへ
各器具へ適切な水圧と配管ルートを確保する
高層階ではポンプ・加圧装置の設置が必要な場合も
🛠️ 水圧が不足すればシャワーが弱くなり、過剰なら器具が劣化しやすくなる。バランスが重要です。
給湯器の選定(容量・熱源)
給湯対象器具との距離・配管径の確認
保温材の選定・凍結対策も含めて設計
📌 給湯ルートが長すぎると、湯が出るまでの時間や熱ロスが増加するため、コンパクトな配管計画が理想です。
排水勾配(1/50〜1/100)を確保し、逆流・詰まりを防止
通気管(ベンチパイプ)を適切に配置し、臭気・負圧の抑制
雨水・雑排水・汚水の系統分離の徹底
🔍 排水設計こそ、暮らしの“見えない快適さ”を支える鍵です。
メーカー図面に基づく給排水芯の確認
トイレや洗面台の設置高さ・寸法の調整
専用給排水の必要性(洗濯機、食洗器、業務用シンクなど)
📏 納まりのズレは後からの修正が困難なため、設計段階での正確な確認が必須です。
敷地内の配管ルートと高低差
公共桝の位置、浄化槽、雨水桝との接続
凍結地域では深度・保温設計にも配慮
🌧️ 雨水・排水が建物周囲に溜まることがないよう、敷地外への排水計画も重要です。
寸法の取り違え、基礎の段差ミスにより水が流れず臭気や詰まりが発生
👉 建築設計と水勾配の連携が重要。早期の情報共有で防げます。
想定より給水管が長く、圧損が増えて水が弱い
👉 水圧試験とバルブ位置の調整、ポンプ導入の検討が解決策。
配管スペースの確保が甘く、施工時にトラブルに
👉 3D図面や設備干渉検討会議(干渉チェック)で事前に防止。
節水型器具/雨水利用システム/グレイウォーター再利用
ヒートポンプ式給湯器(エコキュート)などの再エネ対応
🌱 SDGs時代の設計者は「水とエネルギーの未来」も見据える必要があります。
点検口の設置/配管更新がしやすい設計
樹脂配管(架橋ポリエチレン管など)の採用
🔧 建物は使われ続けて初めて“良い設計”と言えるのです。
BIMモデルで構造・設備・建築の連携がしやすくなる
自動干渉チェックや数量拾い出しも効率化
💡 設計と施工の“分断”をなくす技術が、設計者の新しい武器になります。
給排水設備の設計は、派手さこそありませんが、建物の快適性・安心・使い勝手を根底から支える非常に重要な業務です。
機能性だけでなく
将来の修繕まで見越して
多くの専門職との連携を前提に考える
それが、真にプロフェッショナルな給排水設計です。
水の流れを設計するということは、
その建物で暮らす人の「暮らしの流れ」も設計するということなのです。
T.S工業は新潟市に拠点を置き、水廻りのリフォーム・外構工事をメイン事業としております。
他にも、一般住宅新築関係、設備機器交換、各種メンテナンス関係における工事など、幅広く対応しております。
工事をお考えのお客様、下請けを探している企業様に置かれましては、お気軽にお問い合わせください。
皆さんこんにちは!
T.S工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~確認事項~
ということで、給排水工事の施工前に必ず確認すべき10のポイントを、設計・現場・施主との連携の視点から詳しく解説します♪
水まわりは建物の「命」。しかし、一見シンプルに見える給排水工事の中には、実は複雑な設計条件・法規制・現場対応の知識と技術が詰まっています。
そして、施工の良し悪しを分ける最大のポイントが「事前確認の徹底」です。
給排水工事とは、生活に必要な“水を通す道”をつくる仕事です。
主に以下のような内容が含まれます。
給水管・給湯管の配管・接続
排水管・通気管の配管と勾配設計
衛生器具(トイレ・洗面台・キッチンなど)の接続
水道メーターや浄化槽、公共桝への接続
しかし、この工事は「見えなくなる工事」であるがゆえ、施工前の確認不足=大きなトラブルのもとになることも。
既設の給水管・排水管・ガス管・電気配管のルートを調査
詰まり・腐食・破損・不明配管の有無
境界線付近・他社インフラとの干渉チェック
📌 図面があっても、実際の配管ルートが違うことも多い。目視+探査機器による現場調査が基本です。
公共水道か井戸か?加圧ポンプが必要か?
水圧試験(特に高所階での使用圧確認)
元バルブの位置確認・止水方法の確保
💧 水圧不足はシャワー・洗面等のトラブルに直結。事前確認必須です。
排水管の通り道と勾配(1/100〜1/50)の確保
公共下水桝の位置と高さ/敷地内桝の改修の必要性
浄化槽の有無・合併か単独か・放流先の確認
🔍 勾配不良は逆流・臭気・排水不良の三重苦に。測量機器での高低差確認が重要です。
地中障害(岩盤・ガラ・既設配管・擁壁など)
掘削深さと安全対策(山留め・埋戻し材の選定)
重機進入の可否・仮設道路の有無
🛠️ 掘削に想定外のコストと時間がかかることも。事前の情報共有と工程調整が不可欠です。
給湯・排水・ガス・空調・電気・床暖などとの干渉リスクの把握
同一スリーブの使用ルール、支持金物の位置確認
特に床下・壁内の取り合い確認が重要
📐 設備BIMや3D図面がある場合は、干渉チェックを事前に済ませておくとベスト。
トイレ・洗面・浴槽・洗濯パンなどの機種別の接続条件
メーカー図面での給排水芯・接続口の確認
設置高さ(例:手洗い器の高さ850mmなど)とバリアフリー配慮
📏 型番ミスや高さズレはやり直し・クレームの元になります。
エコキュート/ガス給湯器の号数・設置スペース・排気条件
循環配管・リモコン線の配線ルート
ポンプの水量・揚程設計/凍結防止ヒーターの有無
💡 設置環境が合っていないとメーカー保証対象外になるケースもあるので要注意。
他業者(大工・クロス・左官・塗装など)との作業バッティング防止
コンクリート打設/内装完了日との兼ね合い
夜間・休日作業の可否/施主・近隣への配慮
📆 工程のズレ=配管の露出や断水期間の延長などにつながるため、連携と柔軟性がカギです。
止水日時の調整と仮設水道の準備(特に改修工事)
試運転時の施主立会/漏水チェックの方法
万が一の水漏れ保険・工事保険の確認
🔧 水を扱う工事は、万が一に備えたリスクマネジメントもプロの技術の一部です。
現場での「想定外」(寸法変更・機器変更・納期遅延など)への対応力
記録(写真・報告書・LINE連絡など)の残し方
変更契約・差額精算の流れを施主と事前に合意しておく
📝 「言った言わない」にならないよう、報連相と記録の文化を徹底することが肝心です。
給排水工事は、一見すると「水を通すだけ」のように見えるかもしれません。
しかし実際は、建物のライフラインを設計・施工・維持するための繊細で高度な仕事です。
そしてその成否は、施工前の“事前確認”がすべてを決めると言っても過言ではありません。
地盤・配管ルート・勾配の確認
他設備との取り合い
施主・現場・設計とのすり合わせ
こうした「準備」の積み重ねが、
トラブルのない現場、信頼される業者、長持ちする設備をつくるのです。
T.S工業は新潟市に拠点を置き、水廻りのリフォーム・外構工事をメイン事業としております。
他にも、一般住宅新築関係、設備機器交換、各種メンテナンス関係における工事など、幅広く対応しております。
工事をお考えのお客様、下請けを探している企業様に置かれましては、お気軽にお問い合わせください。